今回は、なぜ朝ごはんを食べたほうが良いのか?その理由と具体例についてお伝えします。
朝ごはんを食べない現代人
あなたは、下記のいずれかをしたことがありますか?
- 朝ごはんを抜く
- 置き換えダイエット
- 朝はスムージーだけ飲む
- 朝は野菜ジュースやゼリー飲料のみ
実は、これらは代謝を大きく下げ、将来的に痩せにくく、太りやすい体を作ってしまう習慣です。
さらに、この習慣を続けることで
- 糖尿病のリスク
- 動脈硬化のリスク
- 動脈硬化による狭心症や心筋梗塞などの心疾患リスク
などの疾病リスクも増大します。
なぜ太りやすくなり疾患リスクも上がるのか
なぜ太りやすく、疾患リスクも上がるのでしょうか?
その答えは「血糖値の乱高下」にあります。
血糖値とは、血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。
このグルコースの濃度が急激に上がったり、急激に下がったりを繰り返すことで
太りやすい体になり、疾患リスクもどんどん上がっていくのです。
では、一体なぜ「血糖値の乱高下」が起きてしまうのか?
いろんな理由がありますが、大きな要因として
- 空腹時の食事
- 異性化糖や、食物繊維の入っていない糖質の摂取
この二つが挙げられます。
空腹時間を長くするデメリットその1:血糖値の乱高下
空腹時、体は飢餓状態になっています。
その状態で食べ物を口に運んだとき、体は必死です。
何とかここでエネルギーを蓄えないと!と、ものすごい勢いで食べたものを吸収し、急激に血糖値を上げていきます。
そして、上がった血糖値を今度は下げようと、急激に血糖値を下げ、低血糖状態になります。
食後に眠くなったことがある人も多いのではないでしょうか?この「食後の眠気は」代表的な低血糖症状の一つです。
さて、例えば、前の日の晩ごはんを食べて就寝し、翌朝起きてそのまま昼までご飯を食べなかった場合、どうなるでしょうか?
十数時間以上ぶりに食べたまともな食事、体はすごい勢いで吸収していきます。
グルコースは体を動かすためのエネルギーであり必要なものなのですが、使いきれなかった血中のグルコースは脂質として肝臓や脂肪組織などに貯められます。これが太りやすい体の第一歩になるのです。
異性化糖の恐ろしさ
では、朝ごはんに何かお腹に入れさえすればよいのではないか、と思う人もいるのではないでしょうか?
ここで、先ほどの二つ目の大きな要因が出てきます。
それが「異性化糖や、食物繊維の入っていない糖質の摂取」です。
これらは、空腹時間が短くても、血糖値の急上昇を招きます。
食物繊維の入っていない糖質は、野菜ジュースやフルーツジュースなど消化に時間のかからない糖質のことです。
では、異性化糖とはなんでしょう?
- 果糖ぶどう糖液糖
- ぶどう糖化糖液糖
- 砂糖混合果糖ぶどう糖液
これらの言葉はどこかで目にしたことがあるのではないでしょうか?
市販の清涼飲料水はもちろん、健康飲料やゼリー飲料、ドレッシングや調味料にまで多岐にわたって使われている、これらを総称して異性化糖といいます。
この「果糖ぶどう糖液糖」などの異性化糖は、砂糖の何倍も血糖値を上げやすく、これを摂取しているだけで血糖値急上昇は免れない、とても怖いものなのです。
そして、この異性化糖、私たちが知らず知らずのうちに口にしている確率がとても高いのです。
- 〇〇秒チャージ系ゼリー飲料
- 一日分の〇〇(栄養素)がとれる系飲料
- 乳酸菌系飲料
- 菓子パン
- グラノーラ
- シリアル
いかがでしょう、中には、あなたが体に良いと思って食べていたものも入っているのではないでしょうか?
良かれと思って食べていたものが、逆に体調の悪化や太りやすい体につながっていたというのは、なんともショックな話です。
空腹時間を長くするデメリットその2:筋肉分解
空腹時間が長くなると、血糖値の乱高下の他に、もう一つ大きなデメリットがあります。
それは
エネルギーが足りないと、体は筋肉を分解してエネルギーを作る
ということです。
先ほど出てきた「グルコース」。
これが私たちの体を動かすエネルギーなのですが、エネルギー切れでも私たちの心臓は動いていますし、会社に行ったり家事をしたりできますよね?
その時のエネルギーは、どこから調達しているのでしょうか?
実は、グルコースが足りない時、私たちは自分の筋肉を削って、それをエネルギーにしているのです。
筋肉が分解されるということは、文字通り「筋肉が落ちる」ということ。
その分代謝が下がり、燃費の悪い、太りやすい体になってしまいます。
さらに、筋肉をエネルギーに変えるために肝臓や腎臓を使うのですが、これが肝臓や腎臓の負担になることで
- 肝機能の低下
- 腎機能の低下
- 甲状腺機能の低下
などを引き起こします。
まさに「百害あって一利なし」です。
太らない朝ごはんとは?
ここまでの話を聞いて、おそらく「どうやら朝ごはんは食べたほうがいいらしいぞ?」ということは伝わったと思います。
では、実際に「太らない朝ごはん」とはどういった朝ごはんなのでしょうか?
一番良いのは、エネルギーになる「良質な炭水化物」と、筋肉の材料になる「たんぱく質」がバランスよくとれる
「定食系のお食事」。
ただ、定食系のごはんなんて、そんなものを用意している時間はない!という方も多いのではないでしょうか?
そんな時はまず
- レンチンご飯、卵、豆腐か納豆、フルーツの4点セット
- パン、ギリシャヨーグルト、目玉焼き、フルーツの4点セット
などから始めてみるのはいかがでしょう?
あとは、前の日の晩にコンビニでたんぱく質もとれるサラダとおにぎりを買っておいて朝食に食べるのもよいですね。
それすらも無理!なんなら食べる時間もない!という方は
これを試してみてください。
たんぱく質を少しでもとることで、筋肉分解を少しでも防ぐ効果が期待できます。
まとめ
今回は、朝ごはんを食べたほうがよい理由と具体例のお話でした。
- 朝ごはんを食べないことで血糖値の乱高下が起こり、太りやすい体になり疾患リスクも上がる
- 血糖値の乱高下を防ぐ第一歩として「空腹時間を短くする」「異性化糖に気を付ける」
- 空腹時間が長くなると筋肉分解が起こることで代謝が落ち、肝機能や腎機能の低下にもつながる
- 朝食は定食系が一番だが、始めは簡単なものから、コンビニでもOK。最悪無調整豆乳を飲む
とはいえ、その人の生活リズムや好き嫌い、消化吸収能力によって、ベストな朝ごはんの内容は変わってきます。
自分にとって何が一番かわからくて悩んでしまう…。
そんな方は、食事改善サポートなど「プロのサポート」を使うのもおすすめです。
3カ月、半年など期間と目標を決めて、あなたが欲しい結果に導いてくれますよ。